車消耗品の交換時期と費用の目安を表にまとめました。
交換部品 | 交換目安年数 | 大体の交換費用 |
エンジンオイル | 1年か5千km~1万km | 5000円~15000円 |
バッテリー | 5年(地域差あり) | 5000円ほど |
デフオイル | 5万km | 10000円以内 |
ブレーキパット | 3万km~4万km | 5000円~10000円 |
冷却水(LLC) | 2年~4年 | 3000円以内 |
発炎筒 | 消費期限まで(LED式なら電池次第) | 1000円前後 |
交換費用については工賃も込みです。ただし、発炎筒はあなたが出来る物ですので、これについては工賃は含まれていません。
また工賃についてはそれほど幅はないとしても交換するパーツについてはかなりの幅がありますので、交換費用については大まかな目安として見てください。
こちらでは、上の表で説明した車消耗品交換時期と費用の目安について、それぞれ詳しく見ていきます。
車消耗品で一番気にしたい「エンジンオイル」
エンジンオイルについては、車の使用状況によっても異なりますが、長くても1年で交換したい消耗品です。
エンジンオイルの交換頻度は、距離で考えると5000km~10000kmの間であり、車を大事に乗るなら5000kmぐらいで交換するために、実際の交換頻度としては半年で行われる場合が多いです。
ただし、エンジンオイル交換時期ですが、これはオイルの種類にも左右されますので、一つの答えを出すことは難しい項目です。
その理由は、エンジンオイルは加工を施していないものほど劣化が早いので、全てそうだといえませんが安いオイルを入れる方は早めに交換をする必要があり、高いオイルを入れている方は少しオイルが長持ちするします。
そのため、エンジンオイルの種類で、特に使用状況(走行距離)によるエンジンオイル交換頻度の基準は中央から5割近く変わることもあります。
なお、エンジンオイルの種類については後に詳しく説明します。
オイルフィルターの交換サイクル
オイルフィルターとは、循環するオイルの不純物を取り除くものであり、オイル機能維持に役立つ部品です。
オイル交換の2回に1回はオイルフィルターも交換します。
オイルフィルターとはオイルが循環しているときにろ過をするものですから、交換しなければオイル機能を損なうことにより、エンジン寿命を短くする原因になります。
また、オイルフィルターを交換するときには、補充するオイルは1割ほど多くなりますが、これはオイルフィルター内部へオイルが入ることで、前のオイル交換よりも多くのオイルが必要になります。
エンジンオイルの種類
純正品を基本として、それ以上のものを入れましょう。無理に高いものを使う必要はありませんが、純正以下のものは使わないほうが無難でしょう。
最低でも純正品と覚えておきましょう。
とはいえ、カー用品店でワゴンセールされているようなオイルを利用しても、今日の日本ではオイルの品質が悪いものに出会うことは少ないでしょう。
農耕機用のオイルを入れてしまうだとか、レーシングカーのような高性能な車に対して普通のオイルを入れてしまうようなケースを除けばそれほど心配する必要はありません。
オイルの名前に【15-30】という数字の意味
数字によって対応している温度の粘度が異なり、使用状況によって使うものが変わってきます。
というのも寒冷地では低い温度でもやわらかいものを使ったりという具合です。
そのため、例えば寒冷地では数字の低いものを使うことになるでしょう。
逆に沖縄などの暑い地域では、数字の範囲が高いものを利用することになります。
私が途中で申し上げた半年に1回のオイル交換というのはこれにもかかわることで、オイルには冬用も夏用もないわけですが、そのときにあわせた粘度を選択することでエンジンをいたわることが出来ます。
エンジンオイル素材種類と交換頻度
どのような素材を使っているかでも分けられていて非常に迷ってしまいますね。
大きく分けて3つに分かれます。
- 鉱物油
- 化学合成油
- 半化学合成油
エンジンオイルの品質としては鉱物油が最も低品質であり、化学合成油が最も高品質です。
ただし、メーカー指定の純正オイルが鉱物油を利用している場合もあり、実際に鉱物油が低品質であるからといって問題にはなりません。
エンジンオイルの品質による違いで、レースなどエンジンに過酷な状況にならないならば、エンジンオイルの品質で重要なのは交換頻度です。
鉱物油の特徴
鉱物油は価格は安価なエンジンオイルです。
その特徴は、化学的処理の介入を行っていないか、もしくは限定的で分子の大きさの調整がされていないとイメージすればよいでしょうか。
鉱物油は劣化が早いので交換サイクルは短くなります。
ただし、先ほども言ったように低品質だからといって実用に耐えないかといえばそんなことはなく、重要なのは交換サイクルが短くなるのでしっかりと交換してあげることが大切です。
もちろん、エンジンオイルの交換を怠ることにより、特にオイルの粘性がなくなり、エンジン寿命を短くするばかりか、そのまま故障につながることもあります。
化学合成油の特徴
化学合成油は価格が高価なオイルです。
その特徴は、化学的処理によって分子を綺麗に整えているために、安定した性能が期待できます。
このことは特にレース走行など、エンジンに負荷がかかるような状況では、エンジン稼働の信頼性を上げることに貢献します。
そのこともあって、化学合成油のパッケージはスポーツ走行を推奨するようなパッケージになっていることも多いのが特徴です。
鉱物油に比べて劣化が遅いので、交換サイクルは鉱物油より長めになります。
しかしながら交換サイクルが長くなるからといって、エンジンオイル交換を怠るようなことはないようにしてください。
半化学合成油の特徴
半化学合成油は名前のとおり、鉱物油と化学合成油の混合になります。
性能も間を取っているとお考えください。
化学合成油を入れることに越したことはないでしょうけど、鉱物油でも十分です。純正のオイルが鉱物油であるということも少なくありません。
ただし、交換サイクルは早めになるので注意して使っていきましょう。
エンジンオイル以外の車消耗品交換時期
車消耗品で一番気にしたいのはエンジンオイルですが、そのほかにも多くの消耗品があります。
今回こちらでは、交換を怠ることで車の寿命を縮めてしまうという観点から、ある程度選んでいるのですが、例えばここで話に出てない「ブレーキオイル」なんていうのもあります。
また車消耗品の代表である「タイヤ」もありますね。
これらは交換頻度が少なかったり、交換頻度がわかりやすいこともあって、こちらでは話をしていません。
ただし、こちらで話をしていることで、車の消耗品がすべてではないことを知っておいてください。
エンジンオイル以外については次の車消耗品について話をしています。
- バッテリー
- デフオイル
- ブレーキパッド
- 冷却水
- 発炎筒
これらの車消耗品は見えないところにあったり、今一つ交換時期がわかりづらいものであったりしますので、ここで詳しく話しています。
バッテリーの最適な交換時期
交換サイクルは5年ほどですが、地域によって異なるでしょう。
寒い地域はバッテリーの消耗が激しく、場合によってはワンシーズンで交換する羽目になるかもしれません。
また、EV車やハイブリッド車は負担が大きいので3年ほどの交換サイクルとなっています。
エンジンのかかりが悪かったり、セルモーターがもたつくような印象を受けたら電圧が低くなっている可能性があります。
バッテリーがなくなるとブースターケーブルなどを使わないといけないので面倒極まりないです。
出来る限りトラブルが発生する前に交換するのがベストでしょう。
デフオイルの交換時期
デフオイルは5万kmに1回の交換することになります。
※なお、「デフ」については次の段落で詳しく説明しています
LSDと呼ばれるリミテッド・スリップ・デフというものなら、もっと早く交換しないといけません。
もっとも、LSDをつけているような車はほとんどがスポーツカーなどになりますので、そういった方はよく熟知しているでしょう。
普通の方は車を乗り換えるか乗り続けるか悩む5年ごろに交換することになります。
また中古車で買う場合には、交換されているのかチェックしてから買うことをおすすめします。
「デフ」とは何か?
普段聞きなれないデフというのは通名で、正式名称はデファレンシャルと呼びます。
極端に簡略化して説明すると、四輪車には左右にタイヤがありますが、コーナリング時にはそれぞれのタイヤにかかる負担やかけなければいけない力というのが異なります。
そのため、かける力を調整するギアが必要であり、それがデフというギアなのです。
詳しい説明はwikipediaをご覧ください。
ブレーキパッドの交換時期
ブレーキパッドは前輪と後輪とで交換時期が異なります。
これはブレーキを使う機会は前輪に負担がかかるために、そちらの消耗が激しいからです。
一般に前輪は3万kmから4万kmとなり、後輪はそれよりももう少し長持ちします。
ブレーキパッドは純正から社外品まで様々なパーツを選ぶことが出来ますが、純正がおすすめです。
その理由は、社外品のスポーツタイプなども効きが変わって面白い反面、消耗が早かったりしますし、ブレーキの効き具合も異なりますので大変危険です。
またブレーキパットの交換を怠ると、ブレーキが効かなくなるばかりかブレーキ本体を削ってしまうため修理が非常に高くつきます。
トラブルが起こる前に交換するのがよいでしょう。
冷却水の交換時期
冷却水は2年から4年ほどで劣化しますが、漏れるなどがなければ実際はそれほど気にしなくても問題ない消耗品です。
冷却水の交換時期は2年であるので、車検の時期と重なります。
冷却水を交換するときは、車検のときに交換するのがよいでしょう。
なお、DIYでやるという方は冷却水はLLCと呼ばれることも多いので、カーショップで探してみてください
ちなみに冷却水が仮に漏れてしまった場合には、よく聞く「エンジンのオーバーヒート」になってしまいます。
こうなるとエンジンを破損して、多くの場合は修理せずに廃車になりますので、交換頻度は高くないものの、漏れていないかは定期的に確認したいものです。
発炎筒の交換時期
意外に忘れがちな発炎筒は車載必須の道具です。なにか車にトラブルがあって後方車両に止まっている車を知らせるために使います。
期限切れのものを交換しないと車検に通らないような気がしますが、実は大丈夫です。
ただし、なにかあったときにちゃんと動作するかわかりませんから、期限が切れたものは交換したほうがベターでしょう。
さらに今はLED式のものもありますので、そちらに替えてしまうのがよいのかもしれません。
そして余談ですが、発煙ではなく発炎のようです。私もこの記事を書くまで勘違いしていました。
煙を出して危険を知らせるものではなく赤い炎を出して知らせるもののようですね。
LED式って煙が出ないけどなぜ?と思ったらそういうことだったようです。
皆さん、発炎筒はご存知でしょうか? まず、発炎筒とは助手席の左下に搭載している赤い筒で、事故や故障などをしたときに後方などに危険を知らせるために利用します。 また、三角表示板は組み立てると三角の看板が出来上がるキットで、 …
ガソリンスタンドの交換の提案には要注意!
車に詳しい人ではないと、どの程度で交換したらよいかわかりません。
ましてやガソリンスタンドにいくと毎回のように交換を提案されますが、どうなのでしょう。
このような声はよく聞きます。
実際にガソリンスタンドでは全部が悪い方向ではないですが、交換しなくてもよいのに交換を提案されることが多いので注意が必要です。
車消耗品交換時期と費用の目安:まとめ
車の部品は基本的に消耗することが前提に作られています。
車の使い方によっても消耗のスピードなどが異なってきますので、車の安全性確保のためにもしっかりと点検は怠るべきではありません。
例えばタイヤに関していえば、スリップサインが出ているのにタイヤを交換しないとなれば事故になる可能性が増加するでしょう。
逆に、ガソリンスタンドの例に出しましたが水抜き剤など常に必要なものではありませんので、こういったものは必要が無いのです。
ブレーキやタイヤなどの故障は危険な事故につながりかねませんから常に注意して確認してください。
あまり車に詳しくない方は、ディーラーの無料点検などを利用してみるのも悪く無いでしょう。
ただ、あまり消耗しないパーツや不思議に思ったことは常に質問するように心がけることで、無駄に車に費用をかけることを防ぐことができるでしょう。
お役立ていただけたら幸いです。