商用車登録の維持費メリットは?:サムネイル

先に結論:商用車維持費は車検を考えると安くない理由
  • 自動車税の面では相当有利だが高速料金や保険料金で不利
  • 車検が毎年あることで費用に合わせて手間がかかる
  • 構造変更に手間かかかり人数制限が付くなど不便

ナンバーによって自動車税などの納付額が変わってきます。

商用車登録をすることで確かに車の維持費は節約することができますが、実際のところデメリットと比べるとこの節約は意味があるのでしょうか?

先に結論をいえば、物好き以外は商用車登録をする必要がありません。

額にすると年間3万円から4万円安くなるのが商用車・貨物車登録ということになりますが、手続きも面倒ですし、節約のワザ!というほどのものではないのです。

こちらでは、どの程度の節約額になるかをまずは表で確認してもらい、その後に注意点や結論に至るまでのお話をしていきます。

商用車登録による維持費メリットはある!しかし車検がネック…

商用車登録による維持費メリットはあります。

以下は、乗用車の営業用と自家用の自動車税を比較した表です。

総排気量営業用自家用
1リットル以下7,50025,000
1リットル超~1.5 リットル以下8,50030,500
1.5 リットル超~2 リットル以下9,50036,000

引用:https://www.airia.or.jp/info/charge_tax/02.html

また、自動車重量税に関しても、車両重量ごとに税金が定められていますが、車両重量が0.5トン増えるごとに、自家用乗用車においては年間5000円の金額ですが、事業用乗用車においては年間2700円の金額です。

このように、税金関連の維持費については商用車登録のメリットがあります。

だからこそ商用車登録の魅力はあるのですが、登録の手間や後に話す車検の期間を考えると、このメリットが相殺されるほどのものになっています。

あわせて、任意保険は事業用の扱いになるので、お金で有利不利を比べるのがさらに難しくなっている点も考える必要があります。

次に構造変更の申請手続きについてみていきますが、こちらもお金以外の比べる点で商用車が有利なのか、それとも乗用車のほうが良いのかということを考えるきっかけになるでしょう。

任意保険の損得は若年層なら効果がある場合あり

任意保険には年齢によって保険料が安くなったり高くなったりします。

特に20代前半においては、任意保険料は割高になりますからこれが一律になるのならお得ですよね。

対して割引が大きくなる30代前後からは貨物車において、逆に保険料が高くなることもあるようです。

そのため、若年層で任意保険が高いということなら構造変更することで有利になるといえるでしょう。

ただ、保険料に関しては副次的な効果であって、これを狙って構造変更をするというのは意味が無いように思えます。

もちろん、それであっても若年層の自動車任意保険は高すぎるので、構造変更をして保険料を安くしようという動機には適しているかもしれません。

構造変更などの技術面や書類面において、面倒に感じないならばやっても良いのではないかという程度で考えておくべきです。

車検期間が1年ごとなのがデメリット

車検期間については、商用車で無ければ初回は3年後、その後は2年ごとに車検が行われます。

対して商用車においては、初回は2年、その後は1年ごとに毎年行う必要があります。

車検の費用は自動車重量税や自賠責保険を払う法定費用があり、これは1年ごとであっても2年ごとであっても、1回分もしくは2回分を払うだけなので特に変わりはありません。

また、一般に車検費用が高いといわれているのは、パーツ交換などのメンテナンス費用が高いということですから、毎年車検があるといってもそれほどお金がかかるわけではありません。

しかし、車検の手間はかかるわけで、半日ほどかかることに加えて、整備もしなければいけない状況であれば、車検において法定費用を除けば実質的な費用は商用車のほうが多くなります。

手間がかかる構造変更申請

乗用車を貨物車に登録するには、構造変更をしなければいけません。

この構造変更が実は結構面倒で、しかも後方に人を乗せるのに制約があったりとここまでして維持費を安くしたい人というのは乗用車を普通に乗る人にとっては面倒すぎる手間となります。

しかもこの構造変更申請は通る通らないは申請する相手の気持ちひとつということも聞いたことがあります。

役所仕事なので出来れば書類などに基づいて決めて欲しいところではありますが、気に入らない書類は通さないという状況のようです。

もちろん、人や場所によって変わってくるはずですが、構造変更申請を思いつきで行うものでないことは確かです。

そのため、よくわかっている方や、好きな方でないと気軽に出来るものでないことを冒頭で申し上げました。

5ナンバーを4ナンバーへ構造変更

次の5点の要件を満たすことで構造変更を行うことができます。

  • 貨物の床面積が1平方メートル以上あること
  • 貨物の積み下ろし寸法が80cm×80cm以上あること
  • 荷室と乗車設備の間に適当な隔壁又は保護仕切りがあること
    (最大積載量500kg以下の場合は座席の背当てでも可)
  • 運転席より後方に人を乗せる場合、その人よりも貨物の重量の方が大きいこと(1人換算55kgとする場合が多い)
  • 積載面積が乗用面積より大きいこと

簡単にいうと、貨物を積む構造になっているかどうかというところの細かく見ていくのが構造変更手続きとなっています。

そのため、荷物を積むための構造になっていなければ構造変更申請は受理されないために、書類上だけでなくシートを外したりするような手間が必要です。

シートが無いわけですから、多人数を乗せることもできません。

コレを考えると、営業に利用する場合や、後部に荷物を載せるような趣味を持っている場合には、よいとしても、乗用として日常利用する場合には適していない場合が多々発生します。

高速道路料金の違いもあり

特に注意して欲しいのが1ナンバーの高速道路料金と自動車税・自賠責保険の高低です。

高速料金については、普通車と中型車で比べると2割ほど1ナンバー車のほうが高いことが分かります。

東名高速普通車料金
東名高速普通車料金 出典:http://www.c-nexco.co.jp/navi/toll/

 

東名高速中型車料金
東名高速中型車料金 出典:http://www.c-nexco.co.jp/navi/toll/

自動車税、自賠責保険についても相当差がありますので、高速料金と税金等を比べると1ナンバーのほうが得なのでは?と考えてしまいます。

商用車登録の維持費:まとめ

確かに商用車などの貨物車にするとしたら維持費は安くなるのを確認できますが、こういった手間と車自体のデメリットを勘案したときに、維持費だけで商用車にするというのは良いものではないのです。

あなたがハイエースなどの商用車に乗っているのならそれほど難しいものではないですが、今から維持費のためだけに車を買うならわざわざ気にする必要は無いでしょう。

つまり、経済的な理由によって積極的に商用車として登録する必要もないということです。

車検も若干面倒を伴いますし、乗用人数などの制限を受けることもあります。

これらのことを考えると構造変更という面倒を行ってまで、節約のために手間をかける必要はなく、その分残業でもしたほうが有意義であるといえるでしょう。

ゆえに、趣味で構造変更をしてみたいという方以外は、わざわざ構造変更をしてまで、車維持費を節約する必要はありません。

お役立ていただけたら幸いです。