
- リースに使われる車の買取価格相場変動は激しい(2018年10月付近に3年落ち車が価値下落を確認)
- 過去に人気があった車で供給過多になっているのでリセールバリューが悪い
- 査定が付く最後のチャンスは7年落ち付近
フィット10年落ちまでのリセールバリュー

リセールバリュー | 残価率 | |
3年落ち | 42万円 | 24.0% |
5年落ち | 30万円 | 17.1% |
7年落ち | 12万円 | 6.8% |
※フィット新車価格は「142万円から208万円」であり、中間の値「175万円」を使って残価率を計算
※リセールバリューは各年落ち価格の中央値を参照
リセールバリューに関しては、中古車市場の需要と供給に大きな影響を受けます。
近年は軽自動車需要に押されて、コンパクトカーはリースなどの社用車以外は売れづらくなっている現状があり、特にリースアップをした段階で流通することもあって、フィットの買取価格が下がっている現状を確認しています。
特に注意したいところが3年落ちのリセールバリューが低いことであり、これは2018年10月付近の中古車流通数増加に伴うものであることが考えられますね。

このことで分かるのは、リースなどで使われている車を売る場合には、売り時によって買取価格相場の違いが大きくなることです。
現在フィットの処分を考えている方は、買取価格変動が大きくなる車ということを知っておいてください。
フィット:3年落ちから10年落ちの買取価格相場

修復なし | 修復有り | |
0年落ち | NA | NA |
1年落ち | 82.98 ~ 103.56 | 53.98 ~ 62.42 |
2年落ち | 37.44 ~ 48.84 | 36.42 ~ 39.9 |
3年落ち | 37.52 ~ 49.08 | 35.36 ~ 37.96 |
4年落ち | 36.76 ~ 45.6 | 34.62 ~ 38.08 |
5年落ち | 28.8 ~ 44.16 | 26.58 ~ 30.34 |
6年落ち | 18.88 ~ 32.32 | 12.16 ~ 28.44 |
7年落ち | 10 ~ 21.5 | 7.2 ~ 11.6 |
8年落ち | 7.52 ~ 17.84 | 6.72 ~ 9.92 |
9年落ち | 5.68 ~ 11.02 | 4.8 ~ 7.02 |
10年落ち | 5.14 ~ 8.96 | 4.72 ~ 6.72 |
先にフィット全体の年落ち買取価格相場比較グラフですが、2年落ちの価格下落が大きくなっています。
この影響は3年落ちの買取価格相場にも影響していて、こちらでは3年落ちのデータを見ることが出来ます。
また5年落ちの買取価格相場下落は通例ほどの変動になっています。
フィット10年落ちを有利に売るための方法
フィット10年落ちは買取相場を見てわかるように、残念ながら高く売ることは出来ません。
しかしながら、査定0円で売るというのもおかしな話で、そもそも動く車に価値がないなんて変ですよね?
実は車には最低価格として3万円の価値があります。
すでに忘れている方もいるかもしれませんが、車を買うときに払ったリサイクル料金は廃車以外では返してもらえるものです。
また、自動車税も前払いであり、3月までの未経過分について月割で還付を受けられる権利があります。
その他、車は鉄くずとしての資源価値があったり、パーツ取りが出来たりと、これらを合算した場合に3万円の最低価値というわけです。
さて、最低3万円の価値があるために、査定0円の業者に売ってはいけないということは理解できたと思います。
では高く買う業者はどのように探すかといえば、今は定番になっているネットからの相見積もりを利用しましょう。
ネットで相見積もりというと個人情報が流れるのでは?と心配になってしまいますが、リクルートグループのカーセンサーであれば安心して相見積もりが出来ます。
フィットを少しでも有利に売る場合には、ネットから相見積もりを取るようにして1万円でも高く買う業者を探してくださいね。
フィットグレード別買取価格相場

修復なし | 修復有り | |
13G | 4.6 ~ 11.16 | ~ |
13G スマートセレクション | 8.9 ~ 11.92 | ~ |
13G スマートセレクション ファインスタイル | 8.58 ~ 17.7 | 9.42 ~ 13.38 |
15XH | 9.02 ~ 11.7 | ~ |
15XH ファインスタイル | 22.56 ~ 22.56 | ~ |
G | 9.84 ~ 16.64 | 8 ~ 9.36 |
G 10thアニバーサリー | 10.16 ~ 21 | 5.72 ~ 8.12 |
G 10thアニバーサリー2 | 12.9 ~ 24.1 | ~ |
G Fパッケージ | NA | ~ |
G シーズ | 12.32 ~ 15.84 | 5.6 ~ 5.6 |
G スマートセレクション | 8.72 ~ 18.5 | 7.92 ~ 10.4 |
L | 21.12 ~ 21.12 | NA |
RS | 23.48 ~ 42.7 | NA |
RS 10thアニバーサリー | 19.28 ~ 23.76 | NA |
RS ファインスタイル | ~ | NA |
X | 10.44 ~ 13.88 | 5.96 ~ 6.2 |
シーズ | 14.16 ~ 25.3 | NA |
シーズ ファインスタイル | ~ | NA |
フィット7年落ちの買取価格相場についてグレード別に比較したところ、やはり「RS」グレードは有利に取引されています。
反面、「G」グレードに関しては多少相場が低めになっているようですが、7年落ちになると買われる理由がなくなってくることもあり、グレード間の買取相場はそれほど大きく変わりません。
ボディカラー別の買取価格比較

高く売れる車体色に関しては、買取価格の中央値範囲を見ると分かるように誤差程度でしかないことが分かります。
データ上では、「RS」グレードに採用されるような派手な車体色が高めの相場になっているようですが、この買取価格が高い要因はグレードによる価値です。
型式別の買取価格比較

フィットの型式違いによる買取価格差は「GE8」が有利でした。(2019年1月データに基づく)
型式の買取相場は、基本的に番号が大きいほど有利になる傾向にあります。
1年間の買取価格変動

1年分のフィットの買取価格相場ですが、2018年の9月あたりから急激に相場を下げています。
後にフィットの年式別買取価格相場データで比較しますが、3年落ちで売りが多くなっていることが原因です。

フィットの中古車流通量を見ると、あまり大きく変わらないように見えます。
これは、フィット自体の流通量が多いことが理由の一つで、詳しく状況を見るためには年落ち別のデータを見る必要があります。
3年落ちの買取価格相場

2018年9月前後の買取価格変動は大きく、10月には一気に45万円近くまで下落しています。
このことはフィット3年落ちの流通量を見てみると謎が解けます。

見てわかるように2018年の10月付近に相当数のフィットが売られていることが分かります。
この理由は、残価設定の3年満期を迎えるなどいろいろありますが、この量ではそれも考えづらく、おおむねリースアップのフィット中古車が出回ったものと考えています。
5年落ちの買取価格相場

フィット5年落ちでは2018年末から新年にかけて、買取価格相場が下落しています。
この傾向は2019年3月まで続く見通しです。

フィット5年落ちの日別流通量ですが、注目するべきは2018年1月から4月前にかけて流通量が多くなることで、買取価格相場が下がっていることをみてください。
例年、1月から3月は車の買い替え需要がありますので、中古車相場は落ちるのですが、フィット5年落ち買取価格も同様に落ちる予想です。
7年落ちの買取価格相場

フィット7年落ちでは、すでに車価値が低くなっていることもありますが、2018年10月から相場変動の動きがあります。
とはいえ、数万円の範囲であるためにそれほど重要性はありません。

最後にフィット7年落ちの流通量について見ていきますが、注目するべきは1月から3月であり、この部分の流通量が多くなっています。
今年も同様に1月から3月の流通量が増える見通しなので、買取価格相場が若干下がるものと予想しています。
10年落ちの買取価格相場

フィット10年落ちのここ1年の買取相場変動についても、買取価格の範囲が4万円ほどなので、あまりみる必要はないでしょう。

最後にフィット10年落ちの流通数については多少見るべきポイントがあります。
2018年10月以降に売られている数が増えていることは注目するべきです。
とはいえ、フィット10年落ちでは査定が20万円付いたら良い、という状況で数万円程度の変動になるものと考えていますので、金額的な部分から実質的な面で買取価格を見ていく必要は無いと言えます。
古いフィット買取価格相場
フィット11年落ち以降の「古いフィット」に関しては、走行距離と買取価格相場のグラフを見てみたいと思います。

見てわかるように、買取価格は相当不利であり、走行距離13万キロを超えるとほとんど査定が付かない領域に突入しています。
フィットは近年人気がなくなってきた車の一つですが、20年近く前はコンパクトカーブームもあって、流通数が多かったこともあり、それが中古車市場の供給過多に影響を与えて、買取価格相場の下落の要因となっている状況です。
SUVやワンボックスのように輸出で使える有力な車というわけでもありませんから、査定が付かないとしても仕方がない面もあります。
ただし、最低査定額は3万円ほどありますので、ただで引き渡すことは無いようにしたいものです。
フィットの買取価格相場まとめ

ここ数年、フィットの買取価格は安定していたのですが、2018年9月前後から相当相場が下落していることは、コンパクトカー覇権の終わりを告げているのかもしれません。
ここ数年は便利な軽自動車が数多くリリースされていて、ホンダフィットとダイハツタントを隣に並べると、どちらが軽自動車かわからないような状況も出てきていますね。
このような理由から、コンパクトカーよりも大型軽自動車を買う、という需要があるものと考えています。

2018年の中盤でデータに異常があるものだと考えていますが、相場が落ちたのもその時期でしたから、むしろ何かしらの市場変動があると考えるほうが自然なのかもしれません。
近頃のフィット中古車流通市場においては「売り」が先行していて、相場をかなり下げているために売り時判断はかなり難しくなってきていると言えます。
フィットの買取価格相場を見てわかったのは、過去に人気がある車は供給過多になってしまって、相場が落ちやすいこと。
そして、リースなどに使われる車の買取価格相場は一気に変動する危険性があることでした。
よくネットで車相場を調べると「数日で数万円の相場が落ちるので注意!」なんていうあおりもありますが、フィットなどの場合にはそれも十分に当てはまる車であることが分かります。
リースアップで世の中に車が出回るのは車検前後になりますので、年落ち3年・5年・7年と、フィットを売る時期についてはタイミングに気を付けてくださいね。
以上、お役立てください。
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